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退職で損害賠償と言われたら

結論から言うと、退職したこと自体を理由とする損害賠償が認められることは、実務上ほとんどありません。ほとんどは引き止めのための言葉です。

このページの内容
  1. 原則:辞める自由がある
  2. 認められうる限られたケース
  3. 言われたときの対応
  4. 予防策

原則:辞める自由がある

労働基準法5条は強制労働を禁止し、民法627条は期間の定めのない雇用の解約の自由を定めています。辞めることは権利であり、権利の行使が違法行為になることは原則ありません。

「お前が辞めたせいで損害が出た」という主張は、因果関係と損害額の立証が極めて難しく、会社側が訴訟に踏み切る実益もほとんどありません。

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認められうる限られたケース

ゼロではありません。次のようなケースは争点になり得ます。

1. 引き継ぎを一切せず、突然かつ悪意をもって放棄した場合。ただし「悪意」の立証は容易ではありません。

2. 有期雇用を正当な理由なく途中で辞めた場合。民法628条により、やむを得ない事由がなければ賠償責任を負う可能性があります。

3. 在職中の別の行為。横領、情報の持ち出し、競業避止義務違反など。これは退職とは別の問題です。

4. 費用負担のあった研修・資格の返還。契約内容によっては返還請求が認められることがあります。

言われたときの対応

①その場で反論しない。「持ち帰って確認します」で十分です。

②記録を残す。いつ、誰が、何と言ったか。メールや録音があれば保存してください。

③退職の意思は撤回しない。賠償の話に応じて退職を取り下げると、以後の主導権を失います。

④専門家に確認する。本当に争点があるケースかどうかは、内容によります。

賠償請求の可能性が本当にある場合、対応できるのは弁護士だけです。民間の退職代行業者は法律事務を扱えません。ここは必ず確認してください。

予防策

引き継ぎ資料を作って渡す。これがあるだけで「悪意」の主張は成り立ちにくくなります。作成日が残る形で提出してください。

会社の物を持ち出さない。顧客名簿、資料、データ。ここは実際に争点になります。

退職日まで無断欠勤しない。有給を使うか、正式に休職の手続きを取ってください。

トラブルになりそうな状況を、先に相談しておく

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